
こんにちは
いつもご覧頂きありがとうございます。
かねてよりお知らせしておりました「絵筆と旅して」グループ展が始まりました!
他5名の素晴らしい作家の皆さまとご一緒の展示になります。
神園正美の透明水彩画は春の作品を中心に6点展示しております。
2026年4月1日〜6日(11:00~19:00 最終日17:00まで)
銀座ミレージャギャラリーさまにて
〒104-0061 東京都中央区銀座2丁目10−5 銀座オオイビル 4階
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ🎨

父が最後まで貫き通したもの
前回に続き、父の最後の日々のことを綴りたいと思います。
入院中の父は、体が本当に痩せてしまい、食事もなかなか難しい状態でした。
胃ろうも勧められていましたが、頑なに拒み続けていました。
それでも「食べなくてはいけない」という認識はあったようで、ある日こんなことを言い出しました。
「ご飯をおにぎりにしてもらえないだろうか」
病院食でおにぎりを作っていただくというのは、とても手がかかることだと思います。
けれど病院の方々は父の要望のまま、小さな小さなおにぎりをいつも作ってくださいました。
父が完食できるのは、その梅干しくらいのサイズの小さなおにぎりたった一つ。
それくらいの量なら普通にお椀でいただいてもよさそうなものですが、「それは食べられない」と言うのです。
当時は手間をおかけし、病院の関係者の方々に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
けれど最近、おにぎりを食べる時にふと思うことがあります。
食欲がない時でも、おにぎりにすると不思議と喉を通ることがある。
人の手が加わるということの重み。
あの時の父が求めていたのも、そういうことだったのかもしれないと、今になって思います。
最後の歯磨き
父は危篤状態になる直前まで、自分で歯磨きもしていました。
わずかばかりの食事を取った後に、歯ブラシと容器を準備してもらい、もうほとんど力の入らない手で、目を閉じてゆっくりゆっくり歯ブラシを動かしていました。
もうどう見ても歯磨きは必要のないような状況だったのですが・・・
83歳にして、すべてが自分の歯。
看護師さんやお医者様にとても褒められていて、そのことは父にとって、命の灯が消えゆくような日々の中で、小さな誇りだったのかもしれません。
おむつも最後の最後まで嫌がりました。
ベッドの横にポータブルトイレを置いていただき、立ち上がるたびに倒れてしまうのではないかとみなさんが目を向けてくださる。
申し訳ない、申し訳ないと思いながら、病院に通い詰めた日々でした・・・


