神園正美の透明水彩画(5) 短時間に込められた技術

鵜戸神宮

こんにちは

今回は、父の透明水彩画の特徴についてお話ししたいと思います。

私自身は絵を描かないので詳しいことはわかりませんが、透明水彩画というのは基本的に白い絵の具を使わないのだそうです。

白い絵の具を使わずに画用紙の素材をそのまま活かす描き方は、作品に透明感を与えるとのことです。

その特別な技法と短時間で仕上げるスピードにはいつも驚いていました。

短時間で仕上げる理由

旧サボテンハーブ園

父はB4サイズくらいの風景画を描く時、平均すると20分から30分ほどで仕上げていました。

出来上がった絵を見ていると、細部まで描かれているので、もっと時間がかかったように思えますが、実際に描いているところを見ると、そのスピードに毎回驚かされていました。

あまり意味がわかりませんが「時間をかけると色が濁るから」と、よく言っていました。

不思議なアドバイス

御池

亡くなる直前の2年間は車の運転に不安が出てきて、私も毎回運転手として野外教室に同行していました。

そこで、生徒さんにアドバイスをする父の姿もよく見るようになりました。

ある時、遠くのお山を指さして「山の手前に空気の層が三層見えるでしょう、そこも表現します」と、あたりまえのように説明する父に、私は「???」

生徒さんたちには伝わる言葉なのかと思い見渡すと、やはり皆さんキョトーンの表情。それでも、生徒さんたちはそのアドバイスを細かく追求することもなく、和やかに笑い声が絶えない雰囲気の中で描いていらっしゃいました。

きっと指導力という意味では△がつくところなのでしょうが、父の教室には、そんな不思議で温かい関係性がありました。

白い絵の具を使わない透明水彩画

日南海岸

ある日、遺品整理をしていたら、このシンプルな海の絵を見つけました。

「あーぁ、ついに波に白い絵の具を使ってしまったんだな…」と思いました。

しかし!よくよく見てみると岩肌を描いている茶色の絵の具を筆先ではらうように描いて、白は使わずに波を表現しているのがわかりました。

このときばかりは…おそれいりました

まとめ

透明水彩画は、白い絵の具を使わずに紙の白さを活かすことで、絵に自然な光と影を与えることができるようです。

父は生徒さんたちにもその技術を伝え、共に楽しみながら絵を描く時間を過ごしていました。

透明水彩画の温かさと美しさを感じていただければ幸いです。

今日もご覧いただき、ありがとうございました

管理人 娘 みほ

※お目汚しになりますが、作品に孫の書いた影文字で「MASAMIスケール」(縦横2×8センチ)をのせています。作品の大きさの目安になれば幸いです。

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